ラティクチを諦めるな

れみ(@lemi_irym)の構築記事、随筆、草案など

【ND最終66位・73位/AD最終54位】ガントラ烈流神4cビート

 

初めまして。普段はポケモンをやっているれみ(@lemi_irym)と申します。

この度デュエプレで初めて最終レジェンドに残れ、使用デッキも環境に少ない構築であったので記念に構築記事を書こうと思います。

このデッキはキャノン(@scanpoke777)が原案を作り二人で共有して使っていました。したがって彼が最大の功労者であり、僕はその代筆です。

 

デッキリストはこれ。


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上が最終形態、下はビート多めの最終日環境に合わせて作り直した調整版です。

以下、順に構築経緯と説明を書いていきます。

 

構築経緯

まずブロッカーをすり抜けられ、除去耐性のある烈流神(以下、烈と略記します)がビートダウンのフィニッシャーとして優秀であることに目をつけた。アガピトスのナーフ前はアガピトスから小型を展開して烈で詰めるビートダウンを使っていたがナーフにより基盤が崩壊。代わりの基盤として、ナーフ後の環境で猛威を振るっていたガントラ大和に着目し、これに烈を組み込むことに決めた。

運命の選択を絡めて4ターン目にガントラでブーストしガルベリアスを出す→ガルベリアスがガントラに反応してブーストして7マナになる→烈を出して詰めに行く という動きはどの対面においても強かったので、この動きを軸に取り巻きを考えた。

当初の形はこれ。


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この形では

①手札を減らすヤッタルワンは出しにくく、出してもジャックで取られてしまう

②キングを出されると詰む

③アポロの展開を阻害できずこちらの展開も間に合わず、トリガーお祈りになってしまう

④エルカイオウにガントラを止められると苦しい

と、多くの対面に不安の残る構築になっていた。

そこで基盤のガントラ→ガルベリアスの動きを定め、残りを模索した。

まず①、これはヤッタルワンを0枚にし、代わりの初動であるライフを4枚にすることで無駄なカードをなくした。

②〜④はすべて、低コストバウンスである庭園と都合よく唱えたり盾からトリガーしたりで盤面に関われるバリアントを採用することで、最低限の解決を試みた。

その他様々な試行錯誤(この過程で不採用になったカードは下に記します)を経て冒頭に示した形になった。

 

 

 

 

最終日はビート一色だったのでビートに強いカードをいくつか採用した。

 

 

採用カード説明

コスト昇順で説明する。

フェアリー・ライフ 

主に初動であり、アンタップインの緑マナ。後攻を取ってもひっくり返しうる、ビート対面でトリガーすると世界を変えるなど重要カードなので4枚。しかし盤面に直接は関わらないカードであり、後半の山札めくり対決で引きたくないのでライフ以外の初動(石版、ヤッタルワンなど)は不採用。

 

バリアント・スパーク 

最強の防御トリガー。アポロやビート対面での最重要トリガーなので4投。ここは元々ホーリースパークだったが、7マナを目指す本構築ではバリアントが上位互換であった。

具体的には、3ターン目にガントラを出せていれば相手のルピアを寝かせてトンカチ出来たり、7マナでバリアント+運命から無理やりブロッカーをこじ開けてとどめを刺したり。ネックとなるのはトリガーとしての性能だが、7マナ未満でホーリースパークでないと返せない盤面はそもそも厳しいので割り切った。ホーリーをトリガーしても結局こちらノートリ条件とかになって勝ててないので。

 

 

霊長と水晶の庭園 

補完の最強カード。この枠は緑マナを採用したく、色々試したが迷走した。最終的には汎用性の高いバウンスである庭園に落ち着いた。テンポでルピアやセンチネルを戻せる、キングアルカディアスを戻してガルベリアスを盤面に置ける、ブロッカーをこじ開けられるなど大活躍だった。しかし呪文であり、殴る動きに関わらないので多くは採用できない。試合中一枚使えれば良いので2枚採用。

 

 

ガントラ・マキシバス

この構築の核となる最重要カード。できれば早めに手札に来てほしく、運命の選択で出したいが故に山札にも残っていてほしいので4投。後半に引きたくないのでできるだけ運命の選択でガントラを出して山を圧縮することを心がけた。

 

 

居合のアラゴナイト

赤緑白の色合いが完璧であり、マナ置き兼3マナSAトンカチ要員兼運命の手札色要員。地味に運命から手札0で出るSAなので詰めにも使える。上記の通り役割が非常に多く、手札にいても山札にいても強いので4投。

 

 

聖鎧亜ジャック・アルカディア

色マナとして優秀なトリガー。アポロ対面の生命線であり、4ターン目にルピアやヤッタルワン、ウルコスを取れ手出しでも強い最強カードなので4投。どのタイミングでトリガーしても仕事してくれるのが偉い。

 

 

運命の選択

構築の核その2。「ガントラとアラゴナイトを」「SAで場に出せる」ことは初動でも後半の詰めでも強い上にこのカード自体アンタップインのマナ置き要員なので4投。ライフから運命、または先攻ガントラからの運命がこの構築最大のブン回り。SAを呼び出してくる他、ガントラを山から引っ張り出して圧縮する役割も担う。

 

 

ストリーミング・チューター 

コントロールへの対策カード。山札を5枚掘ってガルベ烈を探しに行くついでに手札が増えている。コントロール対面でリソースを確保し、ガルベ烈その他クリーチャーを連打して押し切るためのカード。手札がめちゃくちゃ増えるので最強カードに見えるが5マナとやや重く、呪文ゆえに撃つと1ターン相手に明け渡すことになるので撃つタイミングが難しい。盤面にクリーチャーを最低一体並べるか、ライフを絡めて早めに撃たないとあまり強くない。ポケモンカードのオルタージェネシスGXに近いのかな…

コントロール対面で一枚使えればよいカードであり、逆にコントロール対面では一枚使いたいカードなので2枚。

 

 

アクア・サーファー

青マナ兼防御トリガーとして必要なカードなので4投。ワンパンサーファーという言葉があるようにこのカードはビート対面でトリガーすると恐ろしい強さを発揮する。また、バウンスが結構強いので6マナ払ってゼンアクを戻したりもする。

ジャック、バリアントにも言えるがこのデッキのトリガーはトリガーに留まらない性能を確保していて腐りにくく、どのタイミングでトリガーしても一定の役割を果たしてくれる。やや死にトリガーになりがちなミューズやグリンドホーンはこの観点から採用を見送った。

 

 

ガルベリアス・ドラゴン

この構築の核であり最強のフィニッシャー。なぜか相手の盤面に反応するので、相手のゼンアクのブロックをすり抜けながらアンタップする。ゲキメツにSAで突っ込んでスレイヤーで相討ちする。相手のガントラに反応してSA1ブーストなのでビート対面で盤面取られてもとりあえず安心。

除去コンが暇つぶしにゲキメツをリンクさせたりゼンアクを出したりアクアンやビューティシャンでドローしにいくと途端にイキりだして相手をぐちゃぐちゃにし、ターンが終わるとすまし顔でアンタップしている。任意対面で暴れ狂い数々のコントロールを破壊してきた無敵のエース。地味に赤マナのアンタップインはこのカードのみである。核であり単純に強すぎるので4投。

 

 

烈流神

構築の始点でありフィニッシャー。ガルベリアスと並ぶとガルベリアスまでブロッカーをすり抜けるようになるので詰め性能が非常に高い。また、除去(トンカチ)耐性があるのでエターナルガードの入っていないデッキ相手は無双しうる。特にコントロール相手は盾を無理やり割り切ってデッキトップから烈を引いてトドメを刺す展開が非常に多く、なんとしてもトップで引きたいカードなので4投。序盤に引いても3コスで一応出せるのでフィニッシャーながら序盤で腐りにくく、その意味でも4投と噛み合っている。

 

 

※夢見がちモッフル

ビートが多すぎる最終日に緊急招集。相手ターンに除去されにくくトンカチもされにくいので、ビート対面で安定して殴れるウィニー。単色の緑マナとしてもクリーチャーとしても八面六臂の活躍を魅せた。地味に2コス単色クリーチャーなのでキングの生贄にもなる。最終日に特別採用したが、ライフと交換しても良いかもしれない。

 

※浄化の精霊ウル

ビート対面の有効トリガーとして採用。ホーリースパークでも良かったが、クリーチャーゆえにいつ割られても強く、ブロッカーとしてアポロを食い止められることを評価した。盾を殴れないのがネックで、ビート環境でしか採用されないと思う。

 

 

動かし方(基本)

先攻…ライフは撃っても撃たなくても良いがガントラから殴り始めることを意識する。ガントラ→ガルベで7マナをひたすら目指す。

道中はかなり場合によるがアラゴで盾を割ったりジャックで小型を潰したり庭園でバウンスしたり…道中は相手次第で変わるが、目指すところはガントラガルベ7マナである。

 

後攻…後3ガントラは間に合わないがちなので、ライフ→運命やアラゴ1点→運命を狙う。

チューターやクリーチャー手出しなど後手に回る動きを出来るだけ取らず、盤面を強くしながら盾をつつく。

 

先攻後攻問わず7マナを目指すこと、盾を1→2→2で割り切ることを意識する。7マナにして手札使い切ってからのデッキトップ勝負を挑む。

 

 

動かし方(個別)

対ビート(ケンジ、同型など)-五分

とにかく殴って先に割り切りこちらのスパークを祈る。場合によってはトンカチやバウンスを含めてコントロールするが、殴ることを第一優先する。(相打ちなどは極力取らない)

 

対アポロ-五分

ルピアを命懸けで殺す。アポロを少しでも匂わせる雰囲気(初手ジャック置きなど)を感じたら極力ジャックや庭園をキープし、ルピア着地を許さないようにしながら盾を早めに割る。早めに殴ることでアポロに単騎で突っ込ませこちらのトリガー条件を緩くする。

赤緑は白型よりもトリガーが薄い分かなり楽になるが、ルピアセンチセンチバルケリオスバルケリオスのブン回りに太刀打ちできない本質が変わらないので有利とは言い難い。

 

 

対メカオー-やや不利

マザー+マーキュリー+ミリオンの三点セットが完成してしまうと負け確定な上にエルカイオウでガントラを止められてしまうので非常に苦しい。先にむりやり1点割り(アラゴナイトなど)、ガルベ烈で残りを割る。ガルベはアンタップするので殴ってもいいが烈は場合によってはリンクしてエンドもある。

ガントラは死んでいいから殴ってブーストする。無駄死には切ないのでアラゴと一緒に殴らせて、エルカイオウがブロックするならアラゴでトンカチ、みたいな盤面が作れるとよい。

 

 

 

対ブロッカー除去-不利

天門、天門抜き天門がこれに該当する。エルカイオウで序盤を固めながらアガピで盤面を取り、キングクイーンで詰めてくる天敵中の天敵。流れとしてはむりやり1点からガルベ烈で4点→トップ勝負だが、トリガー薄めで各カードパワーが高いデッキゆえに盾を殴って手札を渡したくない。ゆえにガルベor烈を並べて殴らずエンド、次回anotherガルベor烈を出して4点パンチ、あとはトップお祈りにすることが多い。こうするとバリアント+アラゴでも勝てるし意外と受けが広い。しかしやはりキツイ。

 

対5cコントロール-有利

ブーストしてフュージョンを目指すコントロールデッキが該当する。防御トリガーもやや薄く動きもブーストばかりで盤面をあまり取ってこないので、ひたすら殴り切る。盾やベガ、ガードの枚数次第だがだいたい勝てる。

 

対ドルバロム-4cは先手有利、後攻は不利 黒緑は不利

先手取れればバーロウ前にギリギリ殴り切れることが多いが後手は逆にぎりぎりバーロウ間に合って苦しい。黒緑型はジャラをトリガーされなければバーロウ出されてからこちらのトリガーor3マナためてのアラゴで勝てるがだいたいジャラを盾から出された。

バーロウ出されても相手が詰め間違えてると奇跡のトリガーで勝ったりする。

 

赤黒グール-有利

相手が盤面を整える前に殴り切れる。ルピアを処理できないと様々な奇跡(最速ゲキメツ、トリガー獣にのっかる4ターン目のボルガウル、夥しいザークゼヴォルなど)を起こされるのでそれだけケアする。

 

 

こうみると五分〜不利の対面が多いようにみえるが、先手を取るか盾が厚ければ基本的にどの対面でも有利寄りになるのでどのデッキとも戦える。

本当に無理な事故が「後攻かつ手札に赤や緑がない、かつノートリ」であり、デュエプレにしては救いのあるデッキの部類だと思う。

 

不採用カード

基盤以外の部分(トリガー、緑マナ)を試行錯誤した過程を載せておきます


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↑基盤、ここの穴埋めにトリガーと緑マナを足すことを考える

(カード名は略称多めです)

 

トリガー編

ミューズ、グリンドホーン

単純に防御トリガーとして弱い。ガントラを殴り返せない。小突かれたときトリガーしても嬉しくないなどの理由で不採用。ミューズはパワーの低いクリーチャーから殴るというジャックケアの動きがついでにミューズにも刺さってしまうのが不満だった。

グリンドホーンに関しては盾を守れてもクリーチャーを守れなかったりしてビート対面でトリガーしても腐っていたので不採用。気まぐれなジャックに殺されるのも悪い。

 

ホーリースパーク

自然に7マナを達成する本構築ではバリアントが優秀だった(2回目)

 

薔薇

どちらもキングでの詰み回避カードで色合い的にも庭園と役割が被っている。どちらを採用するか考えたとき、ルピアをバウンスできて手札まで増やせる庭園が強すぎたので薔薇を不採用。入れるなら2枚なので、2枚トリガー増やしても気休めにしかならないと判断。また、薔薇は相手のマナが増えてしまうのもネックで、ビート相手にリソースを与えてしまうのが気になった。同じ理由でナチュラルトラップも没。

 

アポカリプス・デイ

SA多めトップ強めなので相性が良さげだがこちらが多量展開するデッキではないので発動機会に乏しい。ブロッカーや大型が立ち並ぶ不利な状況を捲れるように見えるが、一枚見えた時点でケアされてしまうので難しい。ガルベと烈が相手の盤面を無視する性能を有すこともありわざわざ盤面を爆発させる必要がないので不採用。

 

緑マナ編

ヤッタルワン

手札消費しすぎるので出さながち、1→2→2プランの1をガントラが割る都合で盤面にいても何もしないがち、突っ立ってると何気ないジャックに殺されがちと良いところが一つもなかった。ケンジと違って進化元にもならない。後半に引いても弱いので不採用。

 

 

メフィスト

バロム系に強く出られるが、出てくるクリーチャーが4000のカブトムシだったり1000のヒョロガリだったりして決定力に欠けた。チューターの莫大なリソース確保、庭園のコントロール性能に及ぶ強さではなかったため不採用。そもそも5コス以下にcips持ちのいないこの構築に合わなかった。

 

ガミラタール

バーロウやガトリンガーを引っ張り出すぜ!で採用したが、出てきた5000と3000メカオーが強すぎて盤面で負ける。5000に烈とガントラ殴り返されちゃうんだよ…。その他、原因を言語化できないが6000Wブレイカーが対して強くなかったので採用の理由がなくなってしまった。

 

氷結ハンマー

青または黒のクリーチャーを一体マナ送りにする3コス緑の呪文。エルカイオウやゼンアク、キングを永久追放できる強さがあるが、同じコストで赤や白のクリーチャーをバウンスできる庭園のほうが汎用性が高かった。

 

アニマベルギス

運命で射出して打点を稼ぐ。ビートダウンとしての速度を高め、またWブレイクゆえ1→2→2の盾割りプランを崩さず、ドルバロム対面での安定なマナである。黒型ビートもあるくらいで、カードとしては強かった。しかし4枚は採用しないため手出し出来る機会が限りなく少なく、トップを強くしたいこのデッキのコンセプトと噛み合わなかったので解雇した。

 

フェアリー・ギフト

4ターン目にガルベリアスを出せる。ガントラの次のターンにガルベが出てきて1ブースト、ガントラのブーストと合わせて6マナになって次のガルベまで出せる夢のカードだが、上の動きを行う上で手札に要求される枚数が多すぎた。その上ゴッドの仕様上、烈が全く軽くならないのでガルベ専用カードにしかならず、汎用性の観点から解雇。

 

2コスのレインボー(ゴンタなど)

濁りすぎる。メイデンが乗っかるわけでもないので採用するならモッフルでいい。

そもそも2コスクリーチャーは本デッキコンセプトに関わらない補完カード(初動で何も出せない事故を防ぐカード)であり、そんなカードが多色で濁って本来の動きを邪魔してはいけないのある。

 

結果

https://twitter.com/lemi_irym/status/1410253063324004352?s=19

 

https://twitter.com/scanpoke777/status/1410257864912896001?s=19

 

れみ ND最終1695-66位

キャノン ND最終1693-73位 AD最終1675-54位

終わりに

思っていたより長くなってしまいました。このデッキが9弾環境に新たな風を吹かせることを祈っています。

また本デッキ作成者のキャノンに賛辞をお願いします。